看護師がスキルアップを実現するために、資格を取得する方法がある。
看護師のキャリアアップに直接つながる資格は専門看護師や認定看護師などであるが、これらは5年以上の実務経験や研修の受講などが必要になる。
時間と費用が掛かるので、看護師としての業務を続けながらこれらの資格を取るのは容易ではない。
しかし、看護師の勤務に負担の少ない短期間で取得できる資格もある。
その1つが、BLSヘルスケアプロバイダーの資格だ。
この資格では、心肺停止における1次救命処置を習得できる。
この資格取得によって、国際ガイドライン基準の人工呼吸や、AED操作などの的確な心肺蘇生法の救命措置スキルが得られる。
この資格は、1日の講習を受講するだけで取得できる。
前述した資格と共に取得しておきたいのが ACLSプロバイダーの資格だ。
この資格では、心肺停止における蘇生に関する知識や技術などの2次救命処置を習得できる。
この資格取得によって、切迫した緊急時に冷静かつ的確な対処が可能になるだろう。
資格取得には、2日間の講習と認定試験での合格が必要になる。
実務経験が少ない看護師でも取得できるのが魅力だ。
もう1つ短期間で取れる資格には、福祉住環境コーディネーターがある。
この資格取得により、在宅医療を受けている患者さんに対し、より安全で安心な住環境を提案できる。
患者さんから生活上の問題点やニーズを聞き取ったうえで専門業者に対し器具や住宅設備の提案を行えるので、介護施設や福祉施設に勤務する看護師のスキルアップにもつながるだろう。
この資格は、マークシート形式の認定試験で7割以上の正解を得れば取得できる。
この資格の2級と3級には受験資格が必要ないが、1級は2級資格を持っていることが条件になる。